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Role is the Rule その2 [ナツ旅]

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<CONTAX Aria/Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4/AGFA ULTRA100>
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<旧約聖書より>
11:1 全地は一の言語一の音のみなりき
11:2 茲に人衆東に移りてシナルの地に平野を得て其處に居住り
11:3 彼等互に言けるは去來甎石を作り之を善く爇んと遂に石の
代に甎石を獲灰沙の代に石漆を獲たり
11:4 又曰けるは去來邑と塔とを建て其塔の頂を天にいたらしめん
斯して我等名を揚て全地の表面に散ることを免れんと
11:5 ヱホバ降臨りて彼人衆の建る邑と塔とを觀たまへり
11:6 ヱホバ言たまひけるは視よ民は一にして皆一の言語を用ふ
今旣に此を爲し始めたり然ば凡て其爲んと圖維る事は禁止め得られざるべし
11:7 去來我等降り彼處にて彼等の言語を淆し互に言語を通ずることを得ざらしめんと
11:8 ヱホバ遂に彼等を彼處より全地の表面に散したまひければ
彼等邑を建ることを罷たり
11:9 是故に其名はバベル(淆亂)と呼ばる是はヱホバ彼處に全地の言語を
淆したまひしに由てなり彼處よりヱホバ彼等を全地の表に散したまへり
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インドの土地は広大だ。北と南では話す言葉が全く違う。
だから英語が共通語として必要なのだ。
ある人間はいう。「イギリスに統治されたのは我々が騙されたせいだが、
手に入れたことは英語だ」と。(先日の記載通り)

神の手によりばらばらにされた言語とを、イギリスの詐欺に近いかたちでの統治により
彼らの国に言葉を共通語として利用するタフさ。
自分からは価格を言わず、相手に最初に言わせる交渉術にたけた人たち。

良く彼らが言う「You are happy, I'm happy, too」はまさに挨拶程度にもお取り、
本当は「If you are happy, aren't happy, does't matter. Mind your own business」が
本音のような気がする。

良い面も悪い面も裏表なく両方を出してくるインド人は、
他者の成功も失敗も、自分の生まれがこうなっている以上こう過ごすのがあたりまえ」だという
独特の輪廻転生の価値観や、(対外的には)
既に捨て去られはずのカースト制度が残り残り続けているのだろう。
富むものはより富み、貧しいものはずっと貧しいままだ。

「明日はきっといい日になる」というのは自分に向けてのメッセージであり、
不幸な他者への同情には目を向けない。

そういう意味で人に無関心ながらも、神によってばらばらになった言葉を統一するため
共通語として英語を選ぶしたたかさは、きっと彼らが彼ら・彼女どうしの
コミュニケーションのために、イギリスという占領国の言葉を利用しただけのことなのだ。

役割を達成するためには神の報復にも動じず、運命の輪を受けとめて
国を挙げてのトヨタウェイのような生産方式を生活に採用(ただし改善はない)しているような感覚は
個人の役割を守るための原則が、他国の価値観からすると逆にボトルネックとなり様々なところで
問題に思えるようなわだかまりを抱えたまま、インドは今日も大きくうねり続けている。

大きな運命は予定調和、日々の出来事は偶発的な出来事の繰り返し。
笑い、怒り、泣き、喜びながら、死から始まる次の生へ行進している。
それが僕がたった8日間だけど感じたインドという国の印象だ。

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