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“O”-正・反・合 [ナツ旅]

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<Canon F1/FD 55mm F1.2/AGFA 200>

昨日ファッションから遠ざかるような記事をポストしたのだけど、
決して遠ざかるのではない。より絞り込むような、ずっと着続けれるような、
そして身の丈からちょっと上のものは選んで着る気は変わらない。
衝動的な買い物を控える(これは服だけでなく)し、突発的な発言も控える。
流れに身を任せてみながら、その流れを見つめるような
ある判断(定立)とそれと矛盾する判断(反定立)と
正反二つの判断を統合したより高い判断(総合)を体の中に取り入れる。
生活に根ざし、豊かさを求めたい。豊かさというよりも豊潤という方が感覚的にはあっている。
ビビットくるものもある。仕方なく買うものもある。ちょっと無理しても買うものがある。
その中で、流れを見て使わなくなる可能性のものは考える。

現実的に今の職場上、昔はジャラジャラつけていたリングも、
結婚指輪を入れて3本になった。台湾のおみやげで買った翡翠のリングはもう無くした。
思い入れのないものは勝手に体から離れていくようだ。

だから、時間のあるときにそんなものをまたナツマチ雑貨店に回すことにする。
もしくはお直しして、ザオリクする。改造する。梅雨までもう少し。
今年は例年と違って、Tシャツもちょっと着てみたいような気が久々にする。
(そして購入済み)。この夏も紫陽花のように和やかに賑やかに過ごして生きたいと思うのです。
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持つことは良いことだが、豊かではない [ナツ写]

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<Canon F1/FD 55mm F1.2/AGFA 200>

なんだか台湾、そして札幌の実家に帰って
少し価値観が変わってきているのを強く感じる。

良いものはある程度手に入れることができたし、
面白くて長く着れそうなものを極力選んできたし、
長く使うためにお直しの相談まで出来るようになった。
それは、自分の理想となる形が見えてつつあるからだと思う。

貧しくても富がなくても、幸せそうに笑い、
まじめに暮らしている中にも豊かな生活があり、
家族の話や賑があり、それはとても幸せなことで。

あまりに衣服という形にとらわれすぎてきたような気がする。
もちろんそれも大好きなことの一つなのだけど、それが全てではなくて、
そしてもちろんそれを自慢することなんて今までもしていないけど、
朗らかに豊かに暮らすことにもう少し目を向けてみようと思う。

札幌からでてきて15年。一心に時代に飲み込まれないように
必死に走ってきて、「垢抜けた」みたいな言葉を言われて
簡単に有頂天になっていた馬鹿な時代を越えて、
本当に豊かなものを探しに行きたいと思うようになった。
できれば僕の実家のような笑いの絶えない家ができると嬉しいのだけど。
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言ってしまった一言を言われたら [ナツ旅]

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<Canon F1/FD 55mm F1.2/Kodak TRI-X 400>

目は口ほどに物を言うと斯く人は云い、
ペンは剣よりも強しも強しと其人は云い、
それでも言わずにいられないのが人なのであれば
何があなたをそうさせるのか、
捻くれて拗れた子供の駄々のような突然の行動の裏にある
そうさせたモノはなんなのか。
それが僕なのであれば喜んで償いたいと思う。

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黄色と赤の街、九份 [ナツ旅]

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<Lomo LC-A/AGFA 200>

ゴールドラッシュで栄えた漁村、九份。
すでに金は採り尽くされており、街だけが残った。
山に張り巡らされた道は迷路そのもの。
観光客がぞろぞろと動き、臭豆腐の匂いが突然鼻を突く。
臭豆腐はもはや兵器だ。

千と千尋の神隠しの湯屋のアイデアの元となった茶房でお茶をいただき、
21時ごろ台北に戻る(バスで来るのに2時間かかった)
帰りは、九份から何らかの手段で瑞芳まで行き、電車で台北を目指す。
しかし、九份に止まっているタクシーは台北まで1,000台湾ドルであれば乗せるという。
そんなバカバカしいことはないので、流しのタクシーを強引に止め、
瑞芳まで200台湾ドルで交渉し、バス待ちの長蛇の列を尻目に抜けていく。

瑞芳の駅の周りには、キリスト教信者達が集まって歌を歌っていた。
それはとてもデモを起こしている学生たちとは正反対の平和な風景だった。
曲はボブ・ディラン。
瑞芳から台北まで150台湾ドル。
We would like to go to Taipei.
How much?
Where should we get on the train?
Which 月台(ホームのこと) do we go?
優しい駅員さんが丁寧に答えてくれる。
これで強引にチケットと乗り場を確定させて意気揚々と台北へ。
ちなみに指定席の値段も自由席の値段も電車代は同じ。
ちょっと固い座席と古ぼけた蛍光灯の明かりの中、
うとうとしながらも30分で台北に到着。
まだ一日目は終わらない。次は中山夜市で晩御飯をとりにむかう。
ちんけなナショナリズムにこだわっているなんてバカバカしい。
近くても知らない世界はまだまだたくさん転がっている。
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休め!休憩!Have a break! [ナツ旅]

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<Canon F1/FD 55mm F1.2/Kodak TRI-X 400>

ホテルの近くのパン屋の店員はしょっちゅう休んでる。
横一列で日陰を作る屋根の下でみんな仲良く休憩。
じゃれたり、話し込んだり、スマホを見たり。
「パンだけじゃ生きていけないんだよ」なんて哲学的なこととか
話している…わけないか。
おおらかで優しい人たちは、高い湿度と高い気温で育っていく。


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九份へ逃避 [ナツ旅]

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<Canon F1/FD 55mm F1.2/AGFA 200>

チェックインを済ませたあと、九份(ジョーフン)へバスで移動。
バスは暗く、すごいスピードで飛ばし、バス停の案内もない。
今どこにいるかは、Google Mapのみぞ知る。
乗客の半分は「千と千尋の神隠し」の舞台となったこの海沿いの街に向かう観光客。
日はあっという間に沈み、揺れているのがバスなのか自分なのか。
自分は目的地に向かっているのか、ただここから出たいだけなのか。
緊急出口でさえぶれている。出口は見えているようで見えていない。
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你好、我遇到台湾(←合ってる?) [ナツ旅]

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<Canon F1/FD 55mm F1.2/AGFA 200>

10日間のモラトリアム。日本を抜け台湾へ向かう。
二度目の台湾は、雨が毎日降るという予報とは真逆で晴れ、夏だった。
香港が竹の街ならば、台湾は鉄の街。
車の塵と渋滞が多いのは、どちらも同じだ。

スクーターが競馬のスタートのように一斉に信号待ちから飛び出す。
歩行者用の信号機は、青になった瞬間に人の形をした点滅信号が走りだす。
小回りよく、ダッシュしてはターンをするポイントガードのような人たち。

気温は25度。生ぬるい風と冷えた台湾ビール。
すごいスピードで動く厨房のおばちゃんの口ととダルそうに回る扇風機。
熱い小籠包と冷えすぎの空気を吐き出すクーラー。

彼女が「ようこそ」と目線をくれた午後の台北、忠孝復興駅、4番出口の前。

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服を売らない服屋さん、靴をオールソールさせない修理屋さん [ナツ写]

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<CONTAX Aria/Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4/Kodak TRI-X 400>

※写真と内容のお店は違います。

この5年位この御店にしか通っていないんじゃないかというところがあります。
ひとつは、服を売らない服屋さん。
もちろん、服を売っているんですけど、お直しも受けてくれます。
新しい服じゃなくて、古い服を体型に合わせて(僕の場合は10㎏痩せたのでツメ)
ブレザー1着、ボタンの付け替え、スーツの改造(今風のシルエットに)変更しました。
総額でどれくらいかかるかわからないのですが、とことん1時間も付き合ってくれました。
スーツ一式の改造に至ってはパンツを今主流のパンツのサイズに膝と裾で図り、合わせてくれました。
妹が来月結婚することになり、この御店で8年前に初めて買ったスーツです。
思い入れのある服を着て参列することができてとても嬉しい。
でもお直し中心で、買わせてもらったのは、タンクトップ2枚とTシャツ一枚。
すごく丁寧な接客で、単純に服だけを売っているのではないのです。
「もしかしたらまだ着れるかも」を可能にしてくれる、だからオリジナルを買い続けたい
と思わせてくれるお店です。

もう一つは、靴の修理屋さん。現在は修理もさることながら、イギリス靴を仕入れたり、
バッグを作ったり、もちろんレザーケアアイテムも販売しています。
この前の雪の時、オールソールも覚悟で修理に出したのですが、拒否されました。
全部は死んでないから別の形にしましょうと提案をいただきました。
(それがハーフラバーソールにしたきっかけですが)

靴クリームを出張用に購入しようと思ったら店長が「私は靴下でささっと拭いちゃってますよ。
もしくは靴ブラシだけをもっていけば、ブラシにクリームが付着しているからかさばりません。
Libraさんみたいに頻繁に手入れをされているならそれで大丈夫かと。
どうしてもというなら、今の靴クリームを無印のケース(120円位)に入れて、分別して
持っていかれる方が良いと思いますよ」と商品を買わせてくれない。
ありがたく、長く履いて穴の空いた靴下に役割を与えてくれました。

もちろんこういう関係をもつまで時間はかかるのですが、
でも本当に信頼できるので、他のお店で買おうとか絶対に思いません。
みんな、モノを売っていますが、本当に渡しているのは、そのお店や人柄、考え方です。
それを僕は「粋」だと捉えます。残念ながら粋に答えるにはお買い物するしかないのですが…

様々な業態でECは当たり前になりました。店頭に行くことも少なくなり、
多少高価なものであってもすぐにネットで検索します。それが悪いとは思いませんが、
お店の人と少し話す、感謝を伝える、今、一緒に何をしているかを確認する、
そんなことだけで、彼らといると一種の「幸福感」を感じるのです。

そしてこの御店の人達は、どうしても異動がつきものですが、
新しいところでも声をかけてくれたり、新しい人はぐんぐん成長したり、と
一般ピープルの僕でも、なんだか声をかけてくれると嬉しくなります。

30代前半にこういうお店に出会うことができて本当に良かったと思います。
「声をかけてくれなくて冷たい」「押し付けられそうで入りづらい」「偉そう」
そんな声も、他のお店で聞いたり、感じたりします。
そういうところでは、無理に買わなくて良いのです。
でも上記のようなお店だと、自然にお買い物しちゃうのです。

それはノリとかそういうものではなくて、ちょっと背伸びすれば届くものを身につけ、
自分を引き立たせ、自信をもち、少し賢くなるという生活のちょっとした質の向上につながると
僕は思います。「●●ハック」とか気にしている暇があるなら、
ハックしないでじっくりとその気に入ったお店と向き合う時間を短期間でも良いから作ることです。
そうすれば翻って自分にお買い物以上の何かが返ってくると思うのです。
そしてそれはお金じゃ絶対に買えないものです。
薄い誰にでも言われる言葉なら、もう行かなくても良いかもしれません。
その点では僕の目はおこがましいですが、厳しいです(実際行かなくなったお店もたくさんあります)

薀蓄が溢れかえっている今、そんなものを気にせずに、どうしてこの服を選んだのか、
自分が好きなのかを考える、そしてその服、靴を知るという順番を大切にしたいと思います。

今年は増税も見えていたので、早めに計画的春夏モノ、去年の秋冬物のレスキューは終了したつもりです。
本当は欲しいものはまだたくさんありますが、バランスよく、物欲と闘いながら、お買い物を続けます。

そう、皆さん忘れていると思いますが、来年の10月、もう一度消費税あがります(10%)。
そろそろ買いだめとか日常品まで短期間での大量購入している傾向もありますが、
少数でも質の良い買い物をする文化が(清水の舞台から飛び降りる買い物)は、
確実に自分の身となり、「なぜこの商品にこの価格が付いているのか」「今はこんな気分だけど
ずっとは続かないだろうから一点だけ」とか「これはまだ履くことはできないだろうか」とか
身に付けるものに対する購入スタイルは、二極化していき、
損得の感情は今とは全く違うものになると思いますし、それは本気で売り手と買い手が話さないと
お互いに高め合うことができない文化なのだと思います。

(なんか今回はマジメ)
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ピンチはピンチ [ナツ写]

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<Canon F1/FD 55mm F1.2/Kodak TRI-X 400>

終わりの見えない仕事にも終りがあり、過ぎるともう何だったのかと思うくらい
時間ができて、ぶつっと糸が切れたような状態になった。年度末だというのに。
このままじゃ、竜に「あンた、背中が煤けてるぜ」と言われる。年度末だというのに。
とりあえず下期、通期の部署と自分の売上達成が見えたので、
来週いっぱいたまった代休とかを合体させて、まさかの10連休を申請した。年度末だというのに。
散々上司に嫌味を言われたが、
「今、僕はピンチなんで!ピンチはチャンスじゃないですから!ピンチはピンチですから!」
という自分でも訳の分からない理由で押し通した。

何度かあるのだが、初対面の人が勝ち誇ったような顔で
「コップに水が半分入ってたら、半分しかないと思うタイプでしょ」とか言われて
そのたびに律儀に
「そのコップの大きさによって量は違うと思います。
もしそのコップが25mプールくらい大きかったら、半分もあると思います。あなたはどうですか?」とか、
「その減っている前提の話やめませんか?もしかしたら増えている前提かもしれませんよ。
そしたら「まだ半分かよ!」になります。」
と丁寧に答えていたら、ポジでもネガでもない、屁理屈な人だと思われていた。

だからというわけではないけれど、今回も
「ピンチはチャンスではないし、ピンチの後にチャンスありって、
まだ僕ピンチ乗り切ってないんで。ピンチって振り返った時、「あ、あの時ピンチだったな」って
振り返ることだと思うんです。そういう意味では、僕は今ピンチのど真ん中にいるんです。
I'm in a pinch(この時点で英語ができないことがバレる)なんです。だから休みを下さい!
僕の中の僕が休みを必要としていることを、僕は強く感じているんです。
好きな言葉は、パッションです。好きな言葉は情熱です。好きな言葉は愛情です!」

と最後は湘南美容外科クリニックみたいな感じになったけど
10連休ゲットした!寝て、本読んで、台湾行って、写真撮って、
食べて、祈って恋をして、帰ってきます!




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やさしい嘘も厳しい現実もいらない [ナツ写]

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<Leica Ⅲf/Summarit 50mm f1.5/Kodak TRI-X 400>

世の中が平等じゃないことくらい、オブラートに包まなくでも自明です。
子供のころの夢を叶えた人はほんの一握りだけであることも自明です。
辛さはいつまでも心に刺のように刺さったままだけど、
嬉しかったことは蒸発することも自明です。
世の中、嫌なことを押し付け、楽なことを選ぶ人がいるのも自明です。
そして僕が凡人であることは自明です。


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